Author: Laura Jussila
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秋田県と北カレリアが森林バイオエコノミー分野での経済連携を始動
秋田県と北カレリアが森林バイオエコノミー分野での経済連携を始動 フィンランド・北カレリアのビジネス部門と秋田県産業労働部が経済協力関係を構築し、地域間の産学連携をさらに強化する計画を発表. 文:森山奈保美 2024年8月、岡田 隆 在フィンランド日本国大使と日本国大使館代表団が、マルクス ヒルヴォネン北カレリア地域知事、BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムの代表者、ヨエンスー市民と共に、「欧州の森の首都」とも呼ばれるフィンランド北カレリア地域の都市、ヨエンスーの中心部で蝦夷山桜の苗木を植樹しました。この桜は、両国の革新的なパートナーシップを象徴する、生きたシンボルとなりました。 そしてヴァップ(春の祝祭)の季節を迎えた今、ヨエンスーでは北カレリアと秋田県の関係の深まりを示すように日本の桜が咲き誇っています。 2025年3月25日、ビジネス・ヨエンスーのヴィレ コルテライネン氏と北カレリア地域評議会の森山奈保美は、日本からフィンランドを訪れている佐藤功一氏、櫻井慎也氏、安田路子氏他、秋田県商業貿易課商業・創業支援チームに対し、北カレリア地域が林業分野で積み上げてきた先進的な知見とエコシステムを紹介しました。 続いて、今度は秋田県のチームが北カレリアのチームに対し、秋田県が運営するベンチャー支援プロジェクト「AKISTA」を紹介しました。AKISTAは、秋田県が地域の課題と機会に取り組み、地域経済を活性化し、人材を誘致する仕組みとして2024年に開始したものです。 秋田県と北カレリアは、域内企業間のビジネス交流を促進する一方で、両地域の企業と大学を結び、森林バイオエコノミーの分野で革新的な産学共同プロジェクトを展開する計画も進めています。 秋田県と北カレリアは今後もオンラインでの対話を続けてまいります。2025年9月26日・27日には、森林を活かした価値創造について議論する第2回国際シンポジウムが秋田県で開催され、両地域の関係者が再び顔を合わせる機会となる予定です。 写真:森山 奈保美スライド提供:秋田県産業労働部…
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来日した北カレリア代表団に大館曲げわっぱ職人が匠の技を披露
来日した北カレリア代表団に大館曲げわっぱ職人が匠の技を披露 天然秋田杉を使用して作られる「大館曲げわっぱ」は、経済産業大臣指定の伝統的工芸品です。時代を超えた美しいデザインと耐久性を兼ね備え、日用品として様々な用途に用いられています。 文:森山奈保美 2025年3月24日、フィンランドから来日した北カレリア森林バイオエコノミー国際成長エコシステムの代表団は、秋田県大館市にあるりょうび庵の工房を訪問しました。 ギャラリーでは、りょうび庵代表取締役の石倉良彦氏が、一つひとつの製品を手に取りながら、その用途や製作に込めた思いを語りました。 「曲げ」と呼ばれる木工技法を用いて作られる曲げわっぱ製品の中でも、特に広く知られているのが楕円形の弁当箱です。薄く削った木の板に塗装処理を施しているため、汁気を含んだ料理を入れても漏れることはありません。金属と異なり、木は熱を伝えにくいため、熱い料理を入れても、手に持った時にやけどをする心配がないという利点もあります。 りょうび庵では、伝統的な技法に現代的な感性を組み合わせることで、幅広い人々に愛される製品を作っています。例えば、曲げわっぱの胴に陶製の蓋を組み合わせた酒器は、京都・清水焼の窯元と協力して開発されたものです。これらの製品はフランスのパリでも販売されています。 りょうび庵は、東京・渋谷にあるホテルのためにオリジナルの片口酒器・ぐい呑みセットを制作しました。 石倉氏は北カレリアの代表団を工房に案内し、職人たちが一つひとつの製品を丁寧に仕上げていく様子を紹介しました。この工房では、すべての製品が貴重な限定品のように見えます。近年は機械を導入して自動化を進め、大量生産による効率化を図るメーカーもありますが、石倉氏はこう語ります。「私たちのやり方は時間がかかります。しかしその分、高い品質を実現できるのです」 代表団は、若い職人が熱湯に浸けられた何枚もの薄く長い板の中から、一枚を選んで取り出し、作業台の上で弁当箱の型に沿わせながら成形していく様子を見学しました。 筆者は、深蓋のついた楕円形の美しい弁当箱を購入しました。ヘルシンキに戻ってから、日本米を炊き、旬のグリーンアスパラガスとナスを焼き、赤と黄色のパプリカを薄切りにして、弁当箱に上品に詰め、すりつぶした煎り胡麻と刻み海苔をあしらいました。機能性と繊細さを兼ね備えた優美な器に、まるで宝石のように盛り付けることで、料理の味わいは一段と深まるものです。 写真:森山奈保美 りょうび庵の詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。 秋田COI-NEXT ソウゾウの森プロジェクト:森の価値変換を通じた、自律した豊かさの実現拠点…
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研究コンセプトをアートで表現:フィンランドの森林・食品バイオエコノミー科学者が東京で展覧会を開催
研究コンセプトをアートで表現:フィンランドの森林・食品バイオエコノミー科学者が東京で展覧会を開催 2024年11月、フィンランドの科学者チームが「ASUMIA 科学と芸術を通じて、より持続可能な暮らしを探る」展を東京で開催 BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムのメンバーも来日 文:森山奈保美 2024年11月、BIOSYSエコシステムのタスクフォースメンバーが、森林バイオエコノミーに関する最新の知見と熱意を携えて、フィンランドのヨエンスーとヘルシンキから来日しました。目的は、東京、長野、北海道において林業分野のパートナーと協議するためです。 スーツケースには、丁寧に準備されたプレゼンテーション資料に加えて、展示用のポスターやオブジェ、試食品としてふるまうために用意された北カレリア産食材を使った食品のサンプルも詰め込まれていました。 2024年11月11日から12日にかけて、ヘルシンキ大学教授(木材・科学・ウェルビーイング学)で、フィンランド天然資源研究所(LUKE)の上級研究員でもあるトゥーラ ユスケ博士とフィンランドの科学者グループが、東京の文化的発信地である表参道エリアで「ASUMIA 科学と芸術を通じて、より持続可能な暮らしを探る」を開催しました。会場は、ライフスタイル分野の人気ブランドが立ち並ぶ裏通りにある全面ガラス張りのミニマルなイベントスペース「ミルギャラリー神宮前 MIL 2ND」です。 トゥーラ ユスケ博士のアイデアから生まれたASUMIAは、博士の研究テーマである「建築環境と周囲の自然が知覚的・心理生理的なウェルビーイングに及ぼす影響」を芸術的に表現したものです。 展示ポスターには次のように記されています。「ASUMIAは科学的要素と芸術的要素を融合させることにより思考への刺激を試みる展示で、生命体間の時間的なつながりを示しながら、建造環境におけるウェルビーイングを表現いたします。相互育成、共生関係を通じて、また、すべての生命の源である自然サイクルの一部として物質とあらゆる生物の価値を認めるという行為を通じて、都市生活をより良いものにするために何ができるかを探ります。フィンランドの自然をもとに生み出されたイノベーションも紹介しており、フィンランドの自然を深く感じられる場ともなっております」…
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BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムが日本とフィンランドの森林パートナーシップを支援
BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムが日本とフィンランドの森林パートナーシップを支援 文:森山奈保美 2024年11月13日、長野県林務部、伊那市、北カレリア・タスクフォースの主要メンバーが伊那市の産官学連携拠点施設inadani seesに集まり、長野県・伊那市―北カレリア森林バイオエコノミーデーを開催しました。& Ina City – North Karelia Forest Bioeconomy Day. inadani seesは、フィンランドのヨエンスーにあるサイエンスパークをモデルに開発された施設です。 地域間森林バイオエコノミーデーの司会は、長野県林務部森林政策課の上田…
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伊那市の視察団が北カレリアの森を訪問:イノベーション主導型のビジネスと教育関連の取組みを視察
伊那市の視察団が北カレリアの森を訪問:イノベーション主導型のビジネスと教育関連の取組みを視察 BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムが視察団のために充実した会合・視察プログラムを企画 文:森山奈保美 2025年5月18日、BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムは、北カレリア地域評議会と森林バイオエコノミーに関する覚書を締結している長野県伊那市から視察団を迎えました。視察団の団長を務める白鳥孝市長は、2019年と2023年にもヨエンスーを訪問しています。今回の視察には、市議会の議長・副議長、市職員(農林・商工・教育部門)、信州大学教授、市内の企業の経営者や小学校の教育関係者など、合計18名が参加しました。 伊那市からの視察団は、国鉄(VR)に乗ってヨエンスー駅に到着しました。澄み渡った青空からは強い日差しが降り注いでいましたが、空気は穏やかで、心地よい涼しさが一行を包みました。 今回の視察の主な内容は次の通りです。 BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムは、今回の視察で行われた会議や対話が実り多いものだったこと、参加者が今後も交流を続け、北カレリアと伊那市のさらなる発展に向けて、新たな機会を模索していくことを心より願っています。 写真:森山 奈保美 The BIOSYS North Karelia International Growth…
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岡田 隆 在フィンランド日本国大使がフィンランドの北カレリア地域を訪問
岡田 隆 在フィンランド日本国大使がフィンランドの北カレリア地域を訪問 2024年8月30日、岡田 隆 在フィンランド日本国大使が、大使館の外交官2名を伴って北カレリア地域を訪問し、先進的な事業を展開している現地企業3社を視察しました。今回の視察は、翌8月31日「北カレリア地域の日」に合わせて開催された、BIOSYSによる北海道桜苗の植樹式への参加に合わせて実施されたものです。 Nordic Koivu社(トホマヤルヴィ市) 人口約4,000人のトホマヤルヴィ市は、北カレリア地域では中規模の自治体ですが、海外に事業を広げ、日本市場にアクセスしたいと考えている企業にとっては魅力的な場所です。トホマヤルヴィ市から世界に羽ばたいた企業のひとつが、Nordic Koivu社です。同社は世界有数の白樺樹液(バーチウォーター)の製造企業であり、主に中央ヨーロッパと日本を含むアジア地域に製品を輸出しています。世界最高品質と評される同社の白樺樹液は、消費者だけでなく、食品、飲料、化粧品、製薬企業などにも提供されています。 「長年、日本向けの輸出を続けてきましたが、今後はさらに拡大したいと考えています」と、Nordic Koivu社の共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のアルト コルホネン氏は述べました。 コルホネン氏と、品質管理を統括するティーナ ホンカネン氏は、大使一行を製造工場に案内し、樹液の採取方法や事業の概要を説明しました。視察後は、ストレートタイプと濃縮タイプの白樺樹液がふるまわれました。…
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フィンランドと日本が世界のウェルビーイング向上のために協力
フィンランドと日本が世界のウェルビーイング向上のために協力 グリーン移行に向けた森林バイオエコノミーと気候インテリジェントなデジタルソリューションを紹介する共同シンポジウムを駐日フィンランド大使館にて開催 文:森山奈保美 2024年11月12日、BIOSYS北カレリア国際成長エコシステムは「フィンランド・日本共同シンポジウム:グリーン移行に向けた森林バイオエコノミーと気候インテリジェントなデジタルソリューションの推進 ― ウェルビーイングの向上に向けて」を開催しました。シンポジウムは東京の駐日フィンランド大使館で開催され、BIOSYSエコシステムのパートナーや支援者が参加しました。 シンポジウムでは、グリーン移行の実現に向けて、フィンランドと日本が森林バイオエコノミーと気候インテリジェントなデジタルソリューションを共に推進していくことの意義が強調されました。参加者は、両国の関係者が連携をさらに深めることの重要性を再確認し、人と地球のウェルビーイングの向上という目的を改めて共有しました。 本シンポジウムは、国(フィンランド、日本)と地方(北カレリア、長野県、伊那市、北海道)の関係者が顔を合わせ、関係を深める場を提供することにより、グローバルな課題に対するローカルな解決策を生み出すという目的に大いに貢献しました。 会場には、フィンランドと日本の林業および森林バイオエコノミーの専門家をはじめ、国・地方レベルの公的機関(省庁や自治体の林業部門)、研究開発機関(LUKE、東フィンランド大学、「知」の集積と活用の場 産学官連携協議会)、企業(Arbonaut、KESLA日本代理店の株式会社リタプラス、王子ホールディングス株式会社、株式会社ゲストハウス、丸紅株式会社)、非政府組織(日本木質バイオマスエネルギー協会、在日フィンランド商工会議所)など、幅広い分野の専門家・関係者が集まりました。参加者の多くは、すでにBIOSYSエコシステムで活発に活動しているメンバーです。 シンポジウムは、タンヤ ヤースケライネン 駐日フィンランド大使の開会の辞で幕を開けました。 続いて、エルノ ヤルヴィネン…
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Guided Visit of the Korean Central Governmental Forestry Delegation to Finland’s Forest Sector for Knowledge Exchange and Partnership Development
Guided Visit of the Korean Central Governmental Forestry Delegation to Finland’s Forest Sector for Knowledge…
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Guided Visit of Korean Forestry Delegation to Finnish and North Karelian Forest Sectors for Knowledge Exchange and Partnership Development
Guided Visit of Korean Forestry Delegation to Finnish and North Karelian Forest Sectors for Knowledge Exchange and Partnership Development All the representative…
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Cultural Exchange and Discussion Meetings on Utilizing Forest Resources for Regional Economy and Industry Between Joensuu, North Karelia, and Inje County, Gangwon State
Cultural Exchange and Discussion Meetings on Utilizing Forest Resources for Regional Economy and Industry Between…













